第七話 めぐる季節と妹と私
翌年、二月二十六日。東三条邸に使者が訪れた。 だいぶ寒さがゆるんできたころだったが、その使者がもたらした知らせを耳にしたとき、真白の心と体が凍りついた。 『新しい伊勢斎王に旅子女王が卜定された』 重明の娘から、再び斎王が選ばれた。邸が騒々しくなる中、真白はすぐに決心した。 ……ついて行こう。 旅子と一緒に伊勢へ、斎宮へ行こう。 (続く) (注釈) 藤宮彩貴(ふじみやさき) 東京都杉並区生まれ。東京都立大学人文学部卒業。一般企業や都内の区立図書館での勤務などを経て、2020年第3回富士見ノベル大賞審査員特別賞受賞。翌年『焔の舞姫』にてデビュー。ほかに『平安後宮占菓抄』(ともにKADOKAWA富士見L文庫)がある。趣味は寺社仏閣巡り。好きなお寺は京都・南山城の浄瑠璃寺。ほぼ毎日、一万歩歩いて作品の構想を練る日々。
・大嘗会 即位した天皇が初年に行う祭祀
・大嘗会御禊 大嘗会に先立ち、天皇が身を清める儀式
・入内 帝の後宮に入ること。帝と結婚すること
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